- 泉北
- JAいずみの
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- 植物工場
- 無農薬
みらくるグリーンのベビーリーフは、2011年8月に和泉商工会議所と和泉市が和泉らしい魅力ある地域産品として認定する和泉ブランド「いずみ印」の認定も受けている。
農業に関わらなければ知り得なかったことがたくさんあった。「農業は儲からない」という農家の嘆きを目の当たりにもしてきた。
それらをきっかけとし、五唐さんは安心安全な野菜生産に関心をもち、農業も工夫次第でビジネスチャンスになると確信。畑違いの業界から参入してきたからこその、アイディアやマーケティングのノウハウを具現化し、みらくるグリーンの現在のカタチができた。
例えば、ハウスや露地栽培の野菜と競合するレタスの大量生産はしない。天候に左右されない植物工場の野菜は天候不順時には重宝されるが、一般的な農産物の補完財としての位置づけに留まっていては、勝ち目がないと判断。だからこそ、一般のものと差別化ができる珍しいハーブを栽培品目として選択した。
また、これまでに事業を断念した植物工場の多くの破綻理由は採算性の問題が大きい。植物工場では、資材や電気などに係るコストアップが免れないからである。それは、みらくるグリーンの「ごとうリーフ」にとっても然り。おおよそ100グラム800円前後で販売しなければ採算がとれない。一般的な野菜と比較すると、考えられないくらいの高価格である。
しかし、安定供給ができること、無農薬で栽培していること、土がついていないため調理前の洗浄作業が軽減できること、珍しいハーブで個々の味にインパクトがあり、食べた人に驚きと感動を与えられることなど、「ごとうリーフならではの費用対効果」を充分に理解し、活用できる取引先とのコネクションが確立できているため、経営が成り立つのである。一般の野菜とは明らかに棲み分けができている。
大阪農業の魅力と五唐さんの今後のビジョン
五唐さんご夫妻にとって、大阪農業の魅力について聞いてみた。「いろんな農家が想い想いにいろんなものを作っているところが強み。京都なら京野菜ブランドがあるけれど、大阪にはない。だけど、そのぶん大阪の農家は全員が主役。おもしろいものを考えつけば生き残れると思う」。
みらくるグリーンでは、工場や家庭で使える植物栽培装置の販売や、五唐さんがこれまでに培ってきた生産から販売までの植物工場経営のノウハウを学べる研修コースや出張研修などのサービスも提供している。
「植物工場の考え方やオペレーション等に関する知識を持つ人も育てていきたい」。今後、ますます少子高齢化が進む日本社会では、空き家や空き倉庫が増加し、それらをどう活用するかが課題になることは目に見えている。大阪発のみらくるグリーン流「小規模で安心安全な野菜を栽培し、アグリビジネスとして成立させる植物工場の経営ノウハウ」への期待は大きい。
取材日 2018/8/9
記 事 中塚華奈
写 真 柴田久子
- 氏名 / ふりがな
- 五唐秀昭 / ごとうひであき
- 農家歴
- 13年(2007年みらくるグリーン設立)
- 前職 / 出身校
- 和泉市役所
- 組織名
- 株式会社みらくるグリーン
- 役職
- 代表
- 主な生産作物
- ベビーリーフ
- 正式な品種名
- ルッコラ / フリルマスタード / グリーンマスタード / スイートバジル / イタリアンパセリ / レッドオゼイユ / スイスチャード / レタス / シロナ
- 耕地面積
- 2.5アール
- JAエリア
- JAいずみの
- 購入方法
-
みらくるグリーン : https://miraclegreen.jp/shopping.html
<飲食店> コンポステラ / イタリアン : http://www.compostela-1997.com/
- ホームページ
- みらくるグリーン : https://miraclegreen.jp/
- SNS
-
Instagram : https://www.instagram.com/gotoleaf.510/
株式会社みらくるグリーン
大阪府和泉市テクノステージ3-1-11 和泉市産業振興プラザ南館RF104号