「ええで、まかしとけ」よろず農家の手助けのプロ。

西田雄一郎さん 米

(にしだゆういちろう / 西田ヤ)

  • 中河内
  • JAグリーン大阪
  • 農業オペレーター

仲間との「団粒構造作戦」

雄一郎さんには、年代の近い若手農家の仲間がいる。各自の栽培品目は、野菜、米、イチゴ、河内ブナなど多種多様。営業や広報等、個々のメンバーの得意分野も異なる。

東大阪市やJAグリーン大阪と共同で開催する農業体験プログラムに協力スタッフとして参画したり、地産地消をすすめるフレンチのシェフとのコラボによる「ユウガタマルシェ」を開催したりと、異業種農家のグループだからこその、おもしろい取り組みができている。

「団粒構造*作戦です。粒ちがいの粒子が集まり、それらがくっついて作物の育ちやすい環境をつくる団粒構造の土をイメージして活動しています」。

*団粒構造とは、土壌学用語。各種の粒子が結合して小粒の団子をつくる状態。土質は軟らかく通気・排水性に優れ、作物の生育に適する。土壌粒子がばらばらの状態は単粒構造という。

今後もチャレンジしたいことがまだある。「農作業の助け合いネットワークをつくりたい。そのうち、僕も助けてもらわなあかん時がくる。それまでに土台をつくっておけば、仲間の誰かが必ず助けてくれる」。取材の終わりを、雄一郎さんはこう締め括った。「早く、仲間を増やしたいんです。共に頑張れる仲間達と、スマート農業を目指したい。それを我が子に引き継げる日が、いまの僕の目標です」。 

都市農業は、美味しくて新鮮な食べものを育み、心地よい環境形成にも役だっている。都市農業振興基本法では、都市に農業は「あるべきもの」と位置づけられた。雄一郎さんの休宝田活動や団粒作戦、助け合い構想をきいていると、あるフレーズが頭に浮かんできた。

「One for all, All for one!」(一人はみんなのために、みんなは都市農地を守る一人のために!)雄一郎さんの未来予想図は、実現にむけて、一歩一歩、着実に進んでいる。

取材日 2018/10/9

記 事 中塚華奈

写 真 柴田久子

氏名 / ふりがな
西田雄一郎 / にしだゆういちろう
生年
1980年生まれ(38歳)
農家歴
15年(2003年より就業)
前職 / 出身校
JAグリーン大阪(営農・渉外) / 大阪府立農業大学校
組織名
西田ヤ
従業員
両親と妻
主な生産作物
米、赤ジャガイモ、紫ダイコン、紅ダイコン、紅白ダイコン(ラディッシュ)、トマト、モロヘイヤ
正式な品種名
コシヒカリ、超コシヒカリ、ヒノヒカリ
耕地面積
田1.5ヘクタール、畑50アール
特徴
農業オペレーターとカラフルな野菜
理念
「お客様によろこんでもらったらええやないか」が合い言葉
JAエリア
JAグリーン大阪
購入方法
直売所:JA グリーン大阪フレッシュクラブ : https://www.ja-greenosaka.or.jp/freshclub/
<飲食店> ふれんちん ユウガタマルシェ&バル / フレンチ : http://frenchin.jp/event/index.html

西田ヤ

大阪府東大阪市

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