自然農で里山を守る、グローカルなウーフホスト。

飯阪誠さん しいたけ

(いいさかまこと / めちゃうま農園)

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関西で初のウーフホスト

誠さんは、ウーフ(WWOOF)のホストとしてグローカルな活動も行っている。ウーフとは、World Wide Opportunities on Organic Farms「世界に広がる有機農場での機会」の頭文字であり、有機農家(ホスト)と、そこで手伝ったり学んだりしたい人(ウーファー)を繋ぐ仕組み。

日本国内では現在420軒(うち大阪府には7軒)のホストが登録されており、誠さんは関西で一番初めに登録したホストである。

国内をはじめ台湾、韓国、ヨーロッパなど誠さんのところへ世界各国から訪れるウーファーの数は、年間で約60 人。取材当日もウーファーを朝一番で関西空港まで送り届けて帰ってこられたところだった。「お客様扱いをするとこちらも大変なんで、家族だと思って受け入れています」。

ウーファーとして誠さんのところに来ると、シイタケ山での作業のほか、自然農の畑での農作業や誠さんが出店する「いずみの国いつくしみ市」や「大阪ぐりぐりマルシェ」などでの販売体験、ヤギやニワトリの世話も体験できる。

誠さんの畑には6匹のヤギがいる。名前は、モコ、カエデ、モモ、コウメ、ブル、ブラン。草を食べてくれるので除草剤は使わない。ヤギの排泄物は肥料分として土壌に還元される。農薬も化学肥料も使わない自然農を実践する。

ヤギのほかには名古屋コーチン、アローカナ、烏骨鶏を20 羽ほど飼っている。ニワトリたちが産む卵は自給用だという。「ウーファーたちが卵をよく食べるので、ニワトリを飼っているんです(笑)」。

農業の根幹は林業、山の再生こそ一番大切なこと

大阪農業の強みは、都市近郊なので、自力でいろいろなことに挑戦できるところだという。和泉市農業体験交流施設「いずみふれあい農の里」での農業イベントにも積極的に協力している。

「水の流れは山から始まり、それが川となり、田畑を潤す。農業の根幹は林業にあります。近年、ホダ木価格の高騰、収量の低下、害虫の増加などで栽培環境が厳しくなりつつありますが、山で取り組むシイタケ栽培は、山の環境保全にもなり、それは下流に住む生活者の日々の水源を守る活動でもあるのです」という誠さん。

2008 年度には「なにわ農業賞」も受賞した。地域農業をリードし、府民の大阪農業に対する共感の輪を広げ、大阪農業の発展に寄与する農業経営者を表彰するものである。

取材後、誠さんのシイタケ山での光景がずっと頭から離れなくて、友人や知人に復旧作業や倒れたスギやヒノキの使い途がないか打診した。

その結果、今後、このHPサイト「やるやん!大阪農業」でも取材先の農家さんとして登場する寝屋川市の南保次さんが、イチゴハウスの休憩場所に丸太イスを置いてみようかと申し出てくださった。「やるやん!大阪農業」がきっかけとなった嬉しいご縁である。

取材日 2018/11/21

記 事 中塚華奈

写 真 柴田久子

氏名 / ふりがな
飯阪誠 / いいさかまこと
生年
1969年生まれ(49歳)
農家歴
20年 / 1998年より就業
前職 / 出身校
内装デザイン設計 / 大阪工業技術専門学校
組織名
めちゃうま農園
役職
代表
従業員
奥さまと2人
主な生産作物
原木シイタケ、原木乾燥シイタケ、シシトウ、伏見トウガラシ、甘長トウガラシ、ピーマン、青シソ、エゴマ、ニンジン、ダイコン、モウソウチクのタケノコ、ハチク、マダケ、乾燥野菜
耕地面積
シイタケ山1ha、畑50アール、竹やぶ1ha
特徴
「めちゃうま」すべて美味しい
理念
どんな人でも、皆が安心して食べられるものをつくる
JAエリア
JAいずみの
購入方法
直売所「葉菜の森」、そのほか道の駅 : http://hananomori-osaka.com/
いずみの国いつくしみ市 : http://www.kobozhi.com/moyoshi/itsukushimi/
Facebookメッセンジャーで問い合わせすると購入可能
SNS
Facebook(個人) : https://www.facebook.com/makoto.iisaka.9

めちゃうま農園

大阪府和泉市坪井町

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