普通を極める。静かな情熱は、求道者のよう。

山口博史さん 大阪しろな

(やまぐちひろし / 山口農園)

  • 泉北
  • JA堺市
  • 大阪しろな

目標は日々、淡々と繰り返し

博史さんの目標は、「日々の作業を淡々と繰り返せるようになること」だそう。同じ土、同じ肥料で栽培していても、年間を通して、うまく収穫できる時とそうでない時がある。夏の暑い時には虫も増えるし、毎回、同じようにはいかない。「いい土をつくりたいというよりも、いい大阪しろなをつくりたい。お客さまには、もっと野菜をたくさん買って食べてもらいたい」と言う。

大阪しろなを栽培するにあたり、博史さんは、ゼロから設備投資をして始めた。順次、増設してきたビニールハウスは、現在で14棟(約25アール)になる。いつの日か、誰かに引き継ぐことを考えて、今のうちにもう少し面積を拡げる予定だそうだ。

息子さんがいるとお聞きしたので、5代目は息子さんか、とたずねてみた。「そこは、息子が決めてくれたらええことですし、まだ6歳なんでわかりませんね」と微笑む博史さん。

まだ決められるはずもなし。とはいえ、農場や作業場、土間のあちこちに、息子さん手描きの絵やメッセージがたくさん貼ってあった。ここがきっと普段から遊び場でもあり、居心地のいい場所にもなっているのだろう。

三つ子の魂百まで。無理せず、気負わず、主張せず。大阪しろな栽培を淡々と極める博史さんの想い。いつの日か、山口農園の5代目になる人へ届いてくれることを願うばかりだ。

取材日 2019/1/23

記 事 中塚華奈

写 真 柴田久子

氏名 / ふりがな
山口博史 / やまぐちひろし
生年
1976年生まれ(42歳)
農家歴
15年(2003年より就業)
前職 / 出身校
大阪府農業大学校
組織名
山口農園
従業員
ご本人+お母様
主な生産作物
シロナ、コマツナ、キクナ
正式な品種名
オシロイナ
耕地面積
25アール
特徴
シロナをつくって15年
理念
「日々それなりに、普通でありたい」
JAエリア
JA堺市
購入方法
ハーベストの丘農産物直売所「またきて菜」 : http://www.ja-sakai.or.jp/farm/
スーパーマーケットサンプラザ : http://www.super-sunplaza.com

山口農園

大阪府堺市南区美木多上

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