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究極の直売スタイルだ
芝尾農園は、健さんをリーダーとして、ご家族ご親戚ご一党さんの連携プレーで切り盛りされている。直売の流れを見てみよう。まず、木成りで完熟させたトマトを毎朝摘み取る。畝ごとにコンテナに集めて販売場所に運ぶ、この距離約20メートル。あとはカゴに盛られたトマトをお客さんが買う、以上。
たったそれだけ? と思われるだろうが、簡単に言えばそんな流れ。一般的な生産現場の選果や袋詰め、荷造りなどが完全に省略されていた。カゴからお買い物袋に入れ替えるだけの至ってシンプルな作業所兼直売所といったところだ。
昨今、農業の世界ではロゴやパッケージ、ホームページなどデザインがもてはやされている。デザイン偏重に向かう農業界をあざ笑うかのような芝尾農園の直売スタイルは、いわば王道。味の良さが基本、口コミが広がって行列ができる、それだけのこと。直売歴30年の芝尾農園で直売とはなんぞや!? と本当の進化形を垣間見せていただいた。
「いつでも良かったら発送も受け付けてるよ」
芝尾さんちのトマトは宅配でも購入可能である。ただし発送日の指定はできない。いまの時点で200件の送り状が溜まっていた。待ってでも欲しい熱烈なファンが全国各地に数多くいる。発送用の化粧箱には、絵本やアウトドア雑誌「BE-PAL」のイラストでおなじみの村上康成さんによる「芝尾さんちのトマト」が描かれていた。
飲食店で一軒だけに販売しているという隣町のお寿司屋さん「鮨一花」の文字も箱に書かれている。にぎり鮨と同様に、トマトが人気のメニューとなっている地域の名店だ。南海高野線「中百舌鳥」駅または大阪メトロ御堂筋線「なかもず」駅を降りてすぐ。次はこちらにも行ってみたい。
取材日 2018/6/7
記 事 福島征二
写 真 ミヤギナミエ
- 氏名 / ふりがな
- 芝尾健 / しばおたけし
- 生年
- 1965年生まれ
- 農家歴
- 30年
- 前職 / 出身校
- 近畿大学農学部
- 組織名
- 芝尾農園
- 役職
- 代表
- 主な生産作物
- トマト
- 耕地面積
- 0.4ヘクタール
- JAエリア
- JA堺市
- 購入方法
-
芝尾農園直売所
【食べる】鮨一花 / すし
芝尾農園
大阪府堺市北区金岡町2100-1